Permissions

<permissions>と子要素である <copyright-statement>, <copyright-year>, <copyright-holder>, <license>, <license-p>, <ali:free_to_read>, <ali:license_ref>

これらの推奨事項には、記事全体またはその一部（図など）に関連付けられた利用許諾（著作権と利用許諾情報）を示すためのベストプラクティスが含まれています。文書オブジェクトとそれに対応する<permissions>が適用できる要素群の一覧は、表をご覧ください。記事全体に関わる利用許諾情報は記事メタデータ内に含まれます。

1. 　JATS文書では、<copyright-statement> と <license-p>は、表示目的のみを意図しており、データ解析されることを意図していないため、これらの推奨事項では触れられていません。<license-p>要素は、編集情報と文脈を示す領域です。ライセンスへのリンクは、人が読むためのセクションに表示されることはありますが、機械判読可能であると想定すべきではなく、自動化されたプロセスでは無視すべきです。

■検証機の結果：

参考

2. 　場合により記事は、記事全体に適用されるライセンスとは異なるライセンスを持つ文書オブジェクト（図や表）を含む事もあります。例えば、CC-BY（訳注：クリエイティブコモンズの最もゆるいライセンス基準）の雑誌記事に、非CC-BYライセンスの下で公開された記事から複写した図が含まれているかもしれません。そのような図には独立した<permissions>要素を含める必要があります。この場合、その他の記事の構成部分は、記事全体に適用された<article-meta>内の利用許諾を継承すると見なされます。

3.　記事の各部分は、当然に<article-meta>内で提示された利用許諾内容を継承します。なぜなら、その利用許諾は記事全体に適用されるものだからです。記事の複数のパーツは、独自の<permissions>を持つことができ、そのようなタグ付けをした場合には、<article-meta>の利用許諾設定を継承しません。各パーツに用意された個別の<permissions>は、<copyright-statement>、<copyright-year>、<copyright-holder>、 <license>を含んだ完全なものである必要があります。

4. 　<license>要素のlicense-type属性に関して：この属性は、非公開システムの内部で有用かもしれません。ただし、コンテンツの再利用という意味では、属性値が標準化されていない（すなわち、属性値が統制されていないため自動化システムで使用できない）ため、信頼できる有用な情報を提供できないこともあり、ここではこの属性についての正式な勧告をしていません。

■検証機の結果：

参考

1. <permissions> （記事全体にかかる利用許諾）

この要素は<article-meta>内に記述しなければなりません。

■検証機の結果：

エラー

2. <permissions>（記事内の構成部分にかかる利用許諾）

記事内のいかなる構成部分（図や表など）であっても、記事全体と異なる利用許諾を持っている場合には、文書全体に適用される利用許諾を継承しないよう確実に<permissions>を構成部分に含める必要があります。

（<permissions>を適用できる記事の構成部分の一覧は、こちらをご覧ください）

■検証機の結果：

参考

3. <copyright-year>

著作権によって保護されている作品（すなわち、パブリックドメインの作品でない場合）の場合、この要素に空白スペースを入れず、四桁の西暦年を記述すべきです。

■検証機の結果：

エラー扱い

4. <copyright-holder>

著作権によって保護されている作品の場合、この要素は使われているべきであり、著作権を保持する特定の人物または機関を記述すべきです。

■検証機の結果：

エラー

5. <license>のxlink:href属性または<ali:license_ref> （DTDのバージョンに依存する）

URIによって定義されているライセンス（例えば、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのいずれか）の場合、システム（または人）が当該ライセンスのURIを探す際の唯一の場所です。

a.　JATSバージョン1.1d3及び上位バージョンの場合には、<ali:license_ref>にURIを包含すべきです。

[[検証ツールの結果：<ali:license_ref>にURLが含まれていない場合に、警告]]

b.　JATSバージョン1.1d2及び下位バージョンの場合には、<license>のxlink:href属性値にURIを記述します。

■検証機の結果：

<license>にxlink:href属性が無い場合に、警告

6. <ali:license_ref>のstart_date属性

この属性は発行日と異なる場合にのみ必要となります。

7. <license-p>

<license-p>は必須要素ではありませんが、人が読みとる事を意図しているため、タグ内で使用されるコンテンツのガイドラインはありません。機械判読用のライセンスの正しいURIを示すために使用してはいけません。

■検証機の結果：

<license>内で <license-p> または <p>が発生するたびに参考

8.<ali:free_to_read>

どのライセンスのさだめによるものであれ、アクセス制限のないコンテンツは、このタグも含んでいるべきです。支払いまたは認証無しに誰でもアクセスできるコンテンツを示すために使います。一定期間のみ利用可能にする場合には、start_date と end_date の属性をそれを示すために使用できます。

■検証機の結果：

情報扱いとなります

例1：雑誌記事全体に適用される利用許諾

例1a：JATSバージョン 1.1d3及び上位バージョン

<article xmlns:ali="http://www.niso.org/schemas/ali/1.0" … >
...
　<permissions>
　　<copyright-statement>© 2014 Surname et al.</copyright-statement>
　　 <copyright-year>2014</copyright-year>
　　<copyright-holder>Surname et al.</copyright-holder>
　　<ali:free_to_read/>
　　<license>
　　　<ali:license_ref start_date="2014-02-03"
　　　>http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/</ali:license_ref>
　　　 <license-p>This is an open access article distributed under the terms of the <ext-link
　　　ext-link-type="uri" xlink:href="http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/">Creative
　　　Commons Attribution License</ext-link>, which permits unrestricted use, distribution,
　　　reproduction and adaptation in any medium and for any purpose provided that it is properly
　　　attributed. For attribution, the original author(s), title, publication source (PeerJ) and
　　　either DOI or URL of the article must be cited.</license-p>
　　</license>
　</permissions>
…
</article>

例1b：JATSバージョン 1.1d2及び下位バージョン

<permissions>
　 <copyright-statement>© 2014 Surname et al.</copyright-statement>
　 <copyright-year>2014</copyright-year>
　 <copyright-holder>Surname et al.</copyright-holder>
　<license xlink:href="http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/">
　　　 <license-p>This is an open access article distributed under the terms of the
　　　　<ext-link
　　　　　ext-link-type="uri" xlink:href="http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/">Creative
　　　　　Commons Attribution License
　　　　</ext-link>, which permits unrestricted use, distribution,
　　　　reproduction and adaptation in any medium and for any purpose provided that it is properly
　　　　attributed. For attribution, the original author(s), title, publication source (PeerJ) and
　　　 　either DOI or URL of the article must be cited.
　　　</license-p>
　</license>
</permissions>

例2： 作品の一部（図など）に適用される利用許諾

<fig id="fig1">
　<label>Fig. 1</label>
　<caption>...</caption>
　<!--Here, this particular image is published under a copyright that is different from the one that applies to the article a whole (and is, in fact, all rights reserved).-->
　<permissions>
　　<copyright-statement>The National Portrait Gallery, London. All rights reserved</copyright-statement>
　　<copyright-year>2013</copyright-year>
　　<!-- Note: no license element here: all rights reserved. -->
　</permissions>
　<graphic xlink:href="images/fig1"/>
</fig>

例3：一つの記事オブジェクト（図など）にかかる複数の利用許諾

次の例では、1つの合成された図が2つの独立した著作権を含む場合にどうなるかを示しています。この例において、複数の<permissions>要素がその図に与えられています。機械的処理ではその図の再利用性を決めるため、最も制限の厳しいライセンスを選択します。(この場合、ライセンスなしまたは“all rights reserved”)

<article>
　<front>
　...
　　<permissions>
　　　<copyright-statement>&#xa9; 2012, Alegado et al</copyright-statement>
　　　<copyright-year>2012</copyright-year>
　　　<copyright-holder>Alegado et al</copyright-holder>
　　　<license xlink:href="http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/">
　　　　<license-p>This article is distributed under the terms of the <ext-link
　　　　ext-link-type="uri"
　　　　xlink:href="http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/">Creative
　　　　Commons Attribution License</ext-link>, which permits unrestricted use
　　　　and redistribution provided that the original author and source are
　　　　credited.</license-p>
　　　</license>
　　</permissions>
　...
　</front>
　<body>

　...
　　<fig id="fig2" position="float">
　　　<label>Figure 2.</label>
　　　<caption> . . . </caption>
　　　<graphic xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink" xlink:href="elife00013f002"/>
　　　<permissions>
　　　　<copyright-statement>© 1977 Thieme Medical Publishers. All Rights
　　　　　Reserved.</copyright-statement>
　　　　<copyright-year>1977</copyright-year>
　　　　<copyright-holder>Thieme Medical Publishers</copyright-holder>
　　　　<license>
　　　　　<license-p>Figure 1, upper panel, is reproduced from
　　　　　<xref ref-type="bibr" rid="bib45">Hughes and Sperandio, 2008</xref>
　　　　　with permission.</license-p>
　　　　</license>
　　　</permissions>
　　　<permissions>
　　　　<copyright-statement>&#xa9; 2012, Alegado et al</copyright-statement>
　　　　<copyright-year>2012</copyright-year>
　　　　<copyright-holder>Alegado et al</copyright-holder>
　　　　<license xlink:href="http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/">
　　　　　<license-p>Figure 1, lower panel, is distributed under ...</license-p>
　　　　</license>
　　　</permissions>
　　</fig>
　...
　</body>
...
</article>

JATSスキーマでは、<permissions>を多くの要素内で許可しています。

次の表は、どのコンテンツが、所定の場所に表示される<permissions>要素にカバーされているか示します。

文書の構成部品：①　<permission>を含みうる要素：②　使用許諾の適用範囲：③

①：配列　②：<array>　③：それ自身

①：記事全体　②：<article>　③：直近の祖先article要素

①：囲み文字　②：<boxed-text>　③：それ自身

①：化学構造　②：<chem-struct-wrap>　③：それ自身

①：別行立ての引用文　②：<disp-quote>　③：それ自身

①：図　②：<fig>　③：図の全体と関連ファイル

①：返信もしくは副記事のメタデータ　②：<front-stub>　③：直近の祖先である返信または副記事要素

①：画像　②：<graphic>　③：（@xlink:hrefの）画像ファイル、そしてその説明

①：メディア　②：<media>　③：（@xlink:hrefの）メディアファイル、そしてその説明

①：フォーマット済テキスト　②：<preformat>　③：要素の内容

①：セクション・メタデータ　②：<sec>　③：直近の祖先sec要素

①：（形式体系の）ステートメント　②：<statement>　③：それ自身

①：補助資料　②：<supplementary-material>　③：（@xlink:hrefの）補助資料ファイル、そしてその説明

①：表とそのキャプション　②：<table-wrap>　③：表、キャプション、その他

①：表、下部のフッタ　②：<table-wrap>　③：●●●●●

①：韻文形式　②：<verse-group>　③：それ自身